DDR3メモリー規格、いわゆる相性問題?

2016-01-24

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関連記事1のように、父のPCを修復する中で、メモリーも2GBから8GBに増強する事にした。規格を調べてただ買えばいいだけと思っていたのだが、意外と罠がありそうだったので記載しておく。

関連スペック
  1. メモリー: DDR3-1066MHz soDIMM 2GB
    チップ規格とモジュール規格とやらで、PC3-8500ともいうみたい。
  2. CPU:インテル® Core i5-2410M
    DDR3 1066/1333対応とのこと。PC3-8500/10600。
  3. チップセット:モバイル インテル® HM65 Express
    Core iシリーズでは、メモリーインターフェースはCPU含まれるため、メモリーとは関係ないらしい。
相性問題という言葉が正しいのかどうかは分からないが、いわゆる相性問題。実際は以下のように意外と複雑な規格の問題ということかもしれない。
  1. 通常電圧版/低電圧対応版
    価格.comで安い物を探したところ、低電圧対応版というのが多かった。DDR3Lというらしい。低電圧でも可という意味だがら、通常電圧のPCに低電圧対応版を使うのはOKかと思ったが、価格.comの解説では、「通常版仕様のノートPCで低電圧版を使うと壊れる恐れがあるので、…」とか書かれている。このPCは通常版。口コミ等を大分読んで、実際は大丈夫じゃないの?とも思ったが、通常版から探すことにした。
  2. 速度(SPD)
    上述のように、搭載されているメモリーはDDR3-1066(PC3-8500)。これまた価格.comで調べると、安いものはPC3-12800が多い。より速い規格のメモリーを付ければ、遅く動くだけと思っていたのだが、Amazonの口コミ「参考にSPD情報記載しました」を読んでいると、メモリーにはSPDというものがあり(参考情報1)、口コミの「DDR3 1600MHz PC3-12800」のメモリーには、「PC3-8500などの古い規格のSPDは書き込まれていないようなので、それらの古いPC(Windows7が出た前後あたりのノートPC)だと、手動設定できるPCでない限り、BIOSでたとえ認識したとしてもたぶんWindowsは起動しません。」と書かれていた。CPU-Zで見れるらしいので、他のPCについていたPC3-12800をチェックすると、SPDは口コミのと同じだった。元のメモリーはPC3-8500だし、Windows7のPCだし、PC3-12800はダメな可能性あり?でも購入しようとしているメモリーのSPDの情報までは調べようがない。そこで、関連スペック2を調べて、CPUとしてはPC3-10600まで対応しているので、PC3-12800のSPDでも対応できるだろうという結論に達した。なお、各CPU/チップセットごとの対応規格は、参考情報2に一覧がまとまっている。
    ただ、この件は本当に問題なのかどうか検証していないし、他の情報も探していない。CPU-Zは、単に4つしか覧がないから4つだけ表示しているようにも見えた。
  3. 片面4チップ、両面8チップ
    きっかけは、Team ノートPC用メモリ DDR3 1600MHz PC3-12800 シリーズ 永久保証 (4GBx2)(2のSPDの口コミと同じ)の口コミ「相性注意!」に書かれていた「商品の注意書きに書いてあるのですが、Lenovo C260では認識しませんでした。」。
    注意書きって何かと思ってよく見ると、「☆片面4枚両面8枚チップの製品なので事前に対応はご確認ください。1slot/4GB(最大8GB)のようなPCではご使用できない可能性が高いです。」(今は「片面4chip 両面8chip(対応はご購入前にご確認ください)」に変わっている)と書かれている。
    Aspire 5750-N52C/Kは、2スロットで、カタログには最大8GBと書いてある。
    何の事?と思って調べると、参考情報3以降の情報が見つかった。どうもCPU(チップセット)によって、1チップ当たりの容量に制限があり、古いPCで片面4chip(両面8chip)で4GB(1チップ当たりの容量の大きい)メモリーを使うと認識しないらしい。しかも最近のメモリーはほとんどそれになってきており、さらに悪いことに、商品写真では片面8chipであっても勝手に仕様が変わっていて片面4chipの物が送られてきたりするようだ。
    • 参考情報3,4は一番よくまとまっている。そこには、
      • 「Nehalem世代以前のCPUでは,容量の大きなメモリには注意が必要です.(メモリのクロックが,DDR3-1066MHzやDDR3-1333MHzの頃です.)」
      • 「Sandy Bridge世代以降は使用出来るメモリが増えました.(メモリのクロックが,DDR3-1600MHzに対応した頃です.)」
      と書かれている。DDR3-1066が乗っていたのだからやばいの?これは何世代?
      参考情報5によると、2410Mは第2世代「Sandy Bridge」のようだから大丈夫そう。
    • 参考情報6,7は、実際に試した(はまった)記載。少なくともチップセットが「GM45 Express」ではダメという事だ。参考情報6に一次情報が書かれていた。参考情報8のチップセットのデータシートP14に、対応しているメモリーは、
      • 「256-Mb, 512-Mb, 1-Gb, and 2-Gb memory technologies supported」
      と書かれている。つまり最大2Gb(256MB)のチップまでしか使えないという事のようだ。
    • 参考情報9,10は、メモリー通販の注意書きに記載がある。参考情報9には、
      • 「片面4チップ(両面8チップ)の4GB RAMは、Intel 5シリーズ以前(H55、P55など)のチップセットを搭載したPCではメモリチップの容量制限があり、認識しない場合や誤作動の不具合を起こす場合があります。」
      と記載があり、参考情報10には、
      • 「このメモリーは適合するPCが限られます。PC3-8500 (DDR3-1066)規格のPCでは使用できません。また、Intel GL40, GM45,HM55,QM55,HM57,QM57チップセットを搭載したPCには適合しません。Intel HM65,HM67,QM67チップセットなどの60系以降のチップセットが搭載されていることを確認の上ご購入下さい。
        写真は使い回しです。時期によってラベルやチップなどが異なることがあります。」
      と記載がある。このPCのチップセットは、HM65なので大丈夫そう。
      でもCore iシリーズでは本当はチップセットは関係ないはずなんだけどなぁ…。本当はCPUで決まるけど、チップセットを決めると対応するCPUも決まるから、まぁ間違いではないということか。
    • 参考情報11は、このPCのCPU Core i5-2410Mのデータシート(と思われるもの。ちょっと自信がない)。この情報は購入後に見つけた物だが、この中に
      • 「1Gb, 2Gb, and 4Gb DDR3 DRAM technologies are supported for x8 and x16 devices」
      と記載がある。上述のGM45より大きい。これが一次情報という事になり、片面4Chipでも大丈夫のようだ。
という事で、いっぱい調べたが通常電圧版であれば他はなんでもよさそうという結論になった。
購入したのは、これ。
シリコンパワー DDR3 204 Pin SO-DIMM DDR3 1600 PC3 12800 Dual Channel Kit

NTT-Xストアで購入した。4,280円(送料無料)
NTT-X Store メモリモジュール 204Pin SO-DIMM DDR3-1600(PC3-12800) 4GB×2枚組 SP008GBSTU160N22DA

取り付けると、8GB認識した。